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ゆるめの日常

「脱ニート完全マニュアル」を読んだ

ニートじゃないけど読んだ。

元ひきこもりニートがリアルに教える! 脱ニート完全マニュアル

元ひきこもりニートがリアルに教える! 脱ニート完全マニュアル

タイトルのとおりニートを脱したい人や、ニートのまま苦しんでいる人に向け、5年ニートしていた著者の経験をもとに書かれたもの。

私はニートじゃないのになんで読んだのかというと、過去に10ヶ月くらいの無職期間があり、今でも当時の重くて暗い日々の感覚に戻ってしまうことがあるからだ。就活をしていた時期もあったのでずっとニートだったというわけではないけど、闇の時期として自分では全部一緒として考えている。自暴自棄になって普段思わないようなマイナスなことばかり考えてしまうし、怖くなる。そういう時期に、その状態をどう捉えて受け止めてどう過ごしたらいいか、などの選択肢が少し広がればいいなと思った。

内容は、

  • そもそもニートってなんなのか、その原因や性質
  • そういう時期の状態や思考の受け止め方、動き方
  • ハローワークを使った就活の仕方
  • ネットビジネスについて軽く

など。

私が知りたかったのは主に二つ目の内容。当たり前だけど著者がニートの性質をよく理解しているからこそのスタンスに納得感がある。どうせ普段通りの気持ちでいると動けない・ダメなら、とにかくもっとハードルを下げたり自分を許したりして、自分が「ダメ人間」だという意識を取っ払うことから始める。他人から見たら低レベルなハードルに見えることでも、その時の自分にはいっぱいいっぱいかもしれなくて、自分ができることから確実に攻略していこうね、というかんじ。

その中で一番心に残ったのは、「〇〇しない」という表現をしないようにすること。「〇〇」という言葉に注目して、逆にそれを引き寄せてしまうから。たとえば、「寝すぎたりだらだらしたりしない」と言っちゃだめで、「読書をするから朝起きる」みたいに、することを言葉にしたほうが良い。それを意識すると、今までの自分の発言を振り返ると結構マイナスな表現をしてたな、と思い、自分でも少し気分が悪くなった。これからマイナスな発言しないように気をつけよう。
‥じゃなくて、もうちょっと前向きな発言を心がけよう。みたいな。

後半の、就活についてはあんまりちゃんと読んでない。この部分はすでに乗り越えているし、今は人に話しやすい職歴があるので、フェーズが違うかんじ。あと、単純に無職時代の就活状況に闇が詰まっていて、あの時の気分や出来事を今はあまり思い出したくないから、というのもある。

ニートになってしまう原因は必ずしも本人にやる気がないからではない、何らかの理由で社会に出られなくなってしまったままの人たちがいる、と、社会からの偏見に対しての言葉もあった。まあなんというか、うつ状態になりやすい人の性質と重なる部分があって、そうなってしまってもおかしくないなぁと感じる。ニートメンタルに戻りかけた時の処方箋として、度々思い出したいと思う本だった。